ごま/胡麻/ゴマ
ごまの特徴、栄養・効能、色の違い、選び方、上手な食べ方、保存方法、旬の時期、加工品など、知っておきたいごまの基礎知識。
ごまの特徴
ごまとは、ゴマ科ゴマ属の一年草で、種子を食用とし、料理の材料や薬味として用いられます。
種子を乾燥したものを「乾燥ごま」、乾燥ごまを煎ったものを「いりごま」、煎ったごまをペースト状になるまですり潰したものを「ねりごま」、白ごまを水に浸けてから皮を取り除き、乾燥させたものを「むきごま」といいます。
種子からは食用油も採取します。
ごまの栄養・効能
ごまは中国で「食べる丸薬」と呼ばれるほど栄養価が高い食品です。
ごまの半分以上が脂質、約20%がタンパク質です。
脂質には、血中コレステロール値の低下に有効なオレイン酸やリノール酸などの不飽和脂肪酸を多く含み、同様の作用をするビタミンEや、活性酸素を無毒化するセレンも含んでいます。
さらに、強い抗酸化作用のあるセサミンやセサミノールなどのゴマリグナン類も含んでいるため、最強のがん予防食品と期待されています。
そのほか、ごまにはビタミンB1、B2、カルシウム、鉄などのミネラルもバランスよく含まれています。
ごまの色の違い
ごまは皮の色によって、白ごま、黒ごま、金ごま(茶ごま、黄ごま)の3種類に分けられます。栄養成分はほぼ同じですが、香りなどに違いがあるので、使い道に向き不向きがあります。
白ごま
欧米では白ごまのみ使われ、日本での生産量も最も多い、ポピュラーなごまです。
ほのかな甘味があり、クセがないため、もっとも万能で、練りごまや練りごまにしたり、ドレッシング、つけだれなどにも使われます。
黒ごまに比べ脂質を多く含むため、ごま油の原料としても用いられます。
黒ごま
香りが強く、コクがあるので、赤飯や風味を強く出したい料理に使われます。
黒ごまは皮にもリグナン類が含まれ、黒い色は視力と肝臓の機能を向上させるアントシアニンの色素です。
金ごま
主にトルコで栽培されますが、近年は日本国内でも栽培されるようになってきました。
独特の深い甘味があり、香りが非常に高く、懐石料理などで使われますが、値段も高めです。
脂質が他に比べ高く、抗酸化作用が強いフラボノイドを含んでいます。
ごまの選び方
大きく膨らんで粒が揃い、ツヤがあって、実がしまっているものを選ぶと良いです。
ごまの上手な食べ方
ごまは皮がかたく、粒が小さいため、そのまま体内に入ってしまいますが、ごまに含まれる消化酵素は粒のままでは働かないため消化が悪いです。
すりごまにすることで風味が出るだけでなく、皮が破れることで消化吸収が促進されるので、食べる前にすって使いましょう。
ごまの保存方法
密封した容器に入れ、乾燥した状態で保存しましょう。
ごまの旬の時期
輸入品は通年(99%は輸入に頼っています)。
国産のごまは、9月から10月が旬です。
ごまの加工品
いりごま、ねりごま、むきごま、ごま油、ごま豆腐、ごまだれ、ごまドレッシング、胡麻味噌、ごま酢。
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