脂質
脂質の特徴・働き、上手なとり方、摂取量目安、不足・過剰摂取、多く含む食品・食材など、脂質の基礎知識。
脂質の特徴
脂質とは、1gで9kcalとエネルギー効率が高い栄養素です。
糖質やタンパク質は、1gあたり4kcalのエネルギーです。
脂質を構成する脂肪酸は、大きく飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分類されます。
飽和脂肪酸は肉類に多く、肥満やコレステロール増加の原因になります。
不飽和脂肪酸は魚や植物油に多く、中性脂肪やコレステロールを低減させる働きがあるというように、脂肪酸の種類によって特性が異なり、脂質の質は脂肪酸によって決まります。
脂質の働き
脂質は少量でも高いエネルギー源となるだけでなく、余分に摂取したエネルギーは皮下や腹腔内に蓄えられ、体温の維持や内臓を守るクッションの役割をします。
リン脂質や糖脂質などは細胞膜を構成し、水分量を調整して細胞が正常に動くよう作用しています。
コレステロールは胆汁酸、性ホルモン、脳の神経組織、細胞膜の原料になります。
ビタミンA・D・E・Kの脂溶性ビタミンは、油に溶け込んで吸収されるため、脂質がなければ体内に吸収できません。
脂質の上手なとり方
脂質は皮下脂肪になりやすいため、とり過ぎは禁物ですが、控えすぎもよくありません。適量の摂取を心がけましょう。
脂質の摂取量
脂質の1日の摂取基準は摂取カロリーの20~30%程度の割合でとることです。
脂質の不足
エネルギー不足になります。
脂溶性ビタミンの吸収が悪くなります。
血管や細胞膜が弱くなります。
脂質の過剰摂取
肥満を招き、糖尿病、動脈硬化、脂質異常症、がんのリスクが高まります。
脂質を多く含む食品・食材
バター、オリーブオイル、アーモンド、ピーナッツ(落花生)、くるみ、サーロイン、牛バラ肉、豚バラ肉、マグロのトロ、サバなど。