ビタミンC
ビタミンCの特徴・働き、上手なとり方、摂取量目安、不足・過剰摂取、多く含む食品・食材など、ビタミンCの基礎知識。
ビタミンCの特徴・働き
ビタミンCとは水溶性ビタミンの一種で、化学名はアスコルビン酸といいます。
体内のさまざまな機能や化学反応に関与し、体内でもっとも活躍するビタミンです。
なかでも代表的な機能は、体のタンパク質の約30%を占め、皮膚や骨、筋肉、血管などを構成するコラーゲンの合成を助けていることです。この働きによって、肌にハリやツヤが与えられたり、白血球を活性化させて免疫力が高まることで、感染症から体を守ったりしています。
また、メラニン色素の合成を抑え、紫外線によるダメージを軽減するため、シミの予防にも役立ちます。
ビタミンCは抗酸化作用が強く、活性酸素を消去して、体内の酸化を抑制する働きもあります。とくに、血中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)の酸化を防ぐため、動脈硬化の予防に役立ちます。
さらに、ビタミンCは吸収されにくい植物性の非ヘム鉄を、吸収されやすいヘム鉄に変えて、鉄の吸収をよくする働きもあり、鉄欠乏性貧血の予防にも効果があります。
そのほか、ストレスを緩和する副腎皮質ホルモンの合成や利用にも、ビタミンCが関わっています。
ビタミンCの上手なとり方
ビタミンCは体内で合成されないので、必ず食品から摂取しなければなりません。しかし、一度にたくさんとっても蓄積できず、数時間で尿として排出されてしまうため、朝、昼、夜の3食ともとるようにしましょう。
また、ビタミンCは水溶性なので、水や加熱に弱いという特徴があります。野菜や果物は切ってから長時間放置せず、洗う時は軽く水洗いする程度に抑え、なるべく新鮮なものを生で食べるようにしましょう。火にかける時も、茹ですぎないようにしたり、野菜スープや鍋などで汁からもとれるよう工夫しましょう。
ビタミンCの摂取量
ビタミンCはストレスや喫煙などで大量消費されるため、ストレスを受けている人や喫煙者は、多めにビタミンCを補給をしましょう。ここでいうストレスとは、疲労、苦痛、心痛、睡眠不足、過労、寒さ、暑さなど精神的ストレスと物理的ストレスの両方です。
1日の摂取基準は下表のとおりです。
年齢 | 目安量(mg) |
男女 | |
1~2歳 | 35 |
3~5歳 | 40 |
6~7歳 | 55 |
8~9歳 | 60 |
10~11歳 | 75 |
12~14歳 | 95 |
15歳以上 | 100 |
妊婦(付加量) | +10 |
授乳婦(付加量) | +45 |
ビタミンCの不足
ビタミンCが不足すると、疲労しやすくなる、傷口の治癒が遅くなる、風邪や感染症にかかりやすくなる、骨の発育が不十分になる、にきびや肌荒れがひどくなる、シミが増えるといったことが起こります。
不足が続いて欠乏症になると、毛細血管がもろくなって、歯茎や皮下から出血したり、関節が痛んだりする壊血病の症状が出ます。
ビタミンCの過剰摂取
ビタミンCはとりすぎても排出されるので過剰症の心配はありませんが、サプリメントなどで大量の摂取をし続けると、下痢、嘔吐、腹痛、発疹、頻尿などの症状が現れることがあります。
また、腎機能に問題がある人は、腎結石のリスクが高まるため注意が必要です。
ビタミンCを多く含む食品・食材
パプリカ、柿、菜花、ブロッコリー、キウイフルーツ、グレープフルーツ、柚子、レモン、いちご、じゃがいも、西洋かぼちゃ、芽キャベツ、アセロラ、青汁など。
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