ダイエットホルモン“セロトニン”を分泌する神フード 大人気ダイエットエキスパート和田清香さんが解説
新型コロナウィルス感染症対策のための自粛生活が緩和され、気づけば夏!運動不足や不規則な生活で太ってしまった…という方も多いのでは?
「あわててカロリーを制限して、スピードダイエットを…」なんて思っている方は、ちょっと待って! 通常と異なるライフスタイルを送っていた期間を経た後のダイエットは、心身ともにストレスがかかっているため思い描いている成果が出づらいことも。
ニューヨークでボディケアについて学び、認定栄養学&健康促進コンサルに関するアメリカの資格、AFPA Nutrition & Wellness Consultant Certificationを取得。自らも350種類のダイエットを試し、15Kgの減量に成功したというダイエットエキスパート 和田清香さんに、自粛期間明けにスピーディにスタイルアップするためのおすすめの食材を伺いました。
長い自粛期間明けのダイエット、痩せにくい原因は“セロトニン”の減少
新型コロナウィルス感染症対策の一環で、多くの方が外出などのままならない自粛生活を余儀なくされてきたと思いますが、この時期に感じた、感染症への不安や外出のなかなかできない環境によってかかる過剰なストレスにより、自分自身のコントロールがうまく行えなくなるという傾向が出る方もいます。その原因のひとつとして、「幸せホルモン」や「ダイエットホルモン」とも呼ばれているセロトニン分泌が抑制されてしまっていることが考えられます。
集中力や意欲は、様々な脳内伝達物質が適切に分泌されることで維持されています※1。ところが、ストレス過剰な状況においては交感神経活性が過剰になり、自分自身のコントロールを担う脳内分泌物質のセロトニンの分泌も抑制されてしまいます。また、外出を控えて太陽の光を浴びない生活もセロトニン分泌を妨げると言われます。
セロトニンの働きが不十分だと、疲労やストレスも感じやすくなり、意欲も減退してしまいます。そのことが腸内細菌のバランスを乱し、食物の消化・吸収もスムーズにいかず、代謝のアップに欠かせない栄養素の吸収も妨げることで、より痩せにくくなるという負のスパイラルに。
また、セロトニン減少により腸内環境が乱れることで免疫力も低下するといわれています。そのような状態でカロリー制限などをすることは、この時期、ますます感心できません。
セロトニン分泌を活発にするライフスタイルは?
セロトニンは、規則正しい生活(睡眠・覚醒リズムの維持)、栄養バランス、適度な運動によって分泌が盛んになります。
セロトニン分泌のためには、脳にストレスを与えない規則正しい生活(睡眠・覚醒のリズムを整えるよう毎日同じ時間に起き、活動し、就寝する)、近所を20~30分歩く程度の適度な運動、そして食事の栄養バランスが重要。
特に、セロトニン分泌を促す栄養素を積極的に摂るよう意識しましょう。
セロトニンを出しながら痩せる…和田さんおすすめの『セロトニン分泌フード』
カロリーを控えることはもちろんダイエットにはマストですが、ストレスコントロールの主役ともいえるセロトニン分泌を促す食品を活用することで、より効率よくダイエットできます。
セロトニンを生成しながらダイエットをするには、糖質・タンパク質(特にアミノ酸のトリプトファン)・ビタミンB6が必須※2。特にセロトニンの原材料であるトリプトファンやビタミンB6の摂取量自体は、油断していると不足しがちな栄養素です。
この3つを摂るために毎日摂りたい『セロトニン分泌フード』をご紹介します。
糖質を上手に摂るには?
オートミールはよく噛んで食べるのもダイエット効果に
単品ものにプラスするだけでセロトニン分泌ダイエットに!
通常糖質は過剰に摂取してしまいがちなので、過剰摂取を防げる食品を選びましょう。ダイエットを意識しながら糖質を摂るならば、「オートミール」がおすすめ。
オートミールとは、オーツ麦やえん麦を脱穀し、小さくカットしたり平たく押しつぶしたりしたシリアルの一種。ビタミンB群をはじめ、カルシウム、鉄分、亜鉛、タンパク質、食物繊維など、様々な栄養素が豊富で、鉄分や食物繊維にいたっては、同量の玄米に比べて2~3倍程度含まれていると言われています。
「低GI食品」でもあり、血糖値上昇をゆるやかにし、肥満に繋がる可能性のあるインシュリンの分泌を安定させる効果も。朝食に摂ると腹持ちもよく、食べすぎを防げそうです。和田さんは極力オーガニックのものをチョイスします。
トリプトファンを上手に摂るには?
朝食の定番アイテムで摂りやすいトリプトファン
トリプトファンを摂るために毎日取り入れやすいのが納豆。
様々なアレンジで飽きないように取り入れます。
そのほか、卵、牛乳、チーズなどのたんぱく質に多く含まれます。卵、牛乳を朝食の定番アイテムにしたり、おやつをチーズにするなどもおすすめ。