ビタミンD
ビタミンDの特徴・働き、上手なとり方、摂取量目安、不足・過剰摂取、多く含む食品・食材など、ビタミンDの基礎知識。
ビタミンDの特徴
ビタミンDとは、水に溶けにくい脂溶性ビタミンの一種です。
ビタミンDにはD2~D7の6種類ありますが、D4~D7は食品にほぼ含まれず、ビタミンの効力も低いため、ビタミンD2(エルゴカルシフェロール)とビタミンD3(コレカルシフェロール)の総称を一般にビタミンDと呼びます。
食品から摂取するほか、紫外線を浴びることで皮膚でも合成されます。
ビタミンDの働き
ビタミンDは骨の形成に欠かせないビタミンで、カルシウムやリンの吸収を促して骨の代謝を助けたり、血中のカルシウム濃度を一定に保つ働きをします。
ビタミンDの上手なとり方
日光浴でビタミンDが合成されるように、食品も日光を当てることでビタミンDの含有量が増えるものがあります。
天日干しの干し椎茸はビタミンDを多く含んでいますが、機械乾燥の干し椎茸でも、1~2時間日光に当てることで、含有量が天日干しと同じくらいになります。
また、乳製品や魚などと一緒にとることで、カルシウムが効率よく吸収されます。
ビタミンDの摂取量
1日の摂取基準は下表のとおりです。
年齢 | 目安量(μg) | 耐容上限量(μg) |
男女 | 男女 | |
1~2歳 | 2.0 | 20 |
3~5歳 | 2.5 | 30 |
6~7歳 | 3.0 | 40 |
8~9歳 | 3.5 | 40 |
10~11歳 | 4.5 | 60 |
12~14歳 | 5.5 | 80 |
15~17歳 | 6.0 | 90 |
18歳以上 | 5.5 | 100 |
妊婦 | 7.0 | - |
授乳婦 | 8.0 | - |
妊婦、授乳婦は耐容上限量の掲載がありませんが、該当年齢の耐容上限量を参考に適度な摂取が大切です。
ビタミンDの不足
乳幼児期にビタミンDが不足すると、全身の骨が変形する「くる病」になることがあります。
成人では骨軟化症。高齢者や閉経後の女性では骨粗しょう症のリスクが高まります。
ビタミンDの過剰摂取
ビタミンDをとり過ぎると、血管壁や内臓にカルシウムが沈着しやすくなり、下痢や便秘、食欲不振、嘔吐、腎臓や肝臓の障害、動脈硬化が起こる可能性があります。
ただし、サプリメントなどを大量に摂取すれば過剰になりますが、通常の食事で過剰になることはありません。