ピーナッツ/落花生/南京豆
ピーナッツの特徴、栄養・効能、選び方、保存方法、旬の時期、加工品、種類など、知っておきたいピーナッツの基礎知識。
ピーナッツの特徴
ピーナッツとは、マメ科の種子です。
マメ科なので、本来は豆類になりますが、他のマメ科の種子に比べ脂質が非常に多いため、種実類の一種に含まれています。
植物名としては「落花生」といいます。また、殻がついているものを「落花生」、茶色い薄皮がついているものを「南京豆」、殻も薄皮もついていないものを「ピーナッツ」と呼び分けることもありますが、呼び分け方に正しい決まりはありません。
ピーナッツには大粒種と小粒種があり、日本で生産される品種は大粒種で、バターピーナッツにしたり、乾燥させたり、煎るなどして食べられます。
小粒種は輸入し、搾油してピーナッツオイル(落花生油)にしたり、ピーナッツバターや製菓材料として用いられます。
ふつう、大粒種には1つの殻の中に大きめの実が2個、小粒種にはやや小さい実が3~5個入っています。
ピーナッツの栄養・効能
ピーナッツは半分近くが脂質なので高カロリーです。30粒でご飯軽く一杯分のカロリーになります。
しかし、脂質のほとんどがオレイン酸やリノール酸などの不飽和脂肪酸なので、コレステロール値を下げ、高血圧や動脈硬化の予防に効果があります。
ピーナッツにはビタミンB1、B6、ナイアシン、葉酸、パントテン酸、ビオチンなどのビタミンB群が多く含みます。中でもとくに注目したい栄養素は、ビタミンB1、パントテン酸、ビオチン、ナイアシンです。
ビタミンB1は、糖質の代謝を促し、効率的にエネルギーに変換します。
パントテン酸には、三大栄養素である糖質、脂質、タンパク質の代謝を促す。HDLコレステロール(善玉コレステロール)を増やす。ビタミンCの働きを助け、コラーゲンの生成を促す効果があります。
ビオチンは、髪や皮膚を健康に保つ働きがあり、美容効果が期待できます。
ナイアシンは、二日酔いの原因となるアセトアルデヒドを分解する効果があり、肝臓の負担を軽減するため、お酒のおつまみにピーナッツを食べるとよいです。また、ピーナッツには肝臓の働きを助けるメチオニンも含まれています。
脂溶性ビタミンでは、抗酸化作用のあるビタミンEが豊富で、老化防止、がんや生活習慣病予防のほか、血行を促進するため、冷え性や肩こりの改善の効果も期待できます。
ピーナッツの薄皮には、ポリフェノールの一種であるレスベラトロールが含まれています。レスベラトロールはメタボ予防や改善が期待できるため、ピーナッツを食べるときは薄皮ごと食べましょう。
その他、ピーナッツには、記憶力の向上や脳の老化を防ぎ、老人性認知症などを予防するといわれるレシチンや、細胞を活性化させアンチエイジング効果が期待されるコエンザイムQ10なども含まれています。
ふつう、豆類は炭水化物を多く含みますが、ピーナッツは豆類の中で最も少なく、含まれる炭水化物は100gあたり20g前後です。
ピーナッツの選び方
ピーナッツの脂質は空気に触れると酸化しやすいので、なるべく殻つきのものを選び、食べきれる分だけ購入するようにしましょう。
形はやや細長く、薄皮の色が濃くはっきりしているものがよいです。
殻の色は味や成分に影響を与えないので、気にする必要はありません。
ピーナッツの保存方法
掘りたての生落花生はポリ袋に入れて野菜室で保存し、一週間以内に調理しましょう。すぐに調理できない時は、茹でてから冷凍で保存するとよいです。
乾燥させたものは湿気を避け、密閉容器などに入れて冷蔵庫で保存します。
ピーナッツの旬の時期
ピーナッツの旬は8月から11月頃です。
ピーナッツの加工品
煎り豆、バターピーナッツ、おのろけ豆、ピーナッツ豆腐(ジーマーミ豆腐)、ピーナッツバター、ピーナッツオイル。
ピーナッツの種類
ナカテユタカ、千葉半立、サヤカ、郷の香、おおまさり、Qなっつ。
関連記事
・ピーナッツのカロリー・栄養成分表