ナトリウム(食塩相当量)
ナトリウムの特徴・働き、上手なとり方、ナトリウムと食塩相当量、摂取量目安、不足・過剰摂取、多く含む食品・食材など、ナトリウムの基礎知識。
ナトリウムの特徴・働き
ナトリウムとは、成人の体内の細胞外液に約200mg存在するミネラルで、カリウムとともに細胞外液の浸透圧を維持する働きがあります。
体液が酸性になるのを防ぎ、弱アルカリ性に保つ作用もあります。
筋肉の収縮、神経の情報伝達、栄養素の吸収や輸送にも関わっています。
ナトリウムの上手なとり方
ナトリウムはほとんどの食品に入っているため、不足よりもとり過ぎに注意しなければなりません。
だしや香辛料を効かせて塩分を控え目にしたり、ナトリウムを排出するカリウムを多く摂取するなどの工夫が必要です。
ナトリウムと食塩相当量
食塩(塩化ナトリウム)は、ナトリウムと塩素からできています。
食塩相当量(g)は、ナトリウム量(mg) × 2.54 ÷ 1,000で換算できます。
ナトリウムの摂取量
1日の摂取基準となる目標量は食塩相当量で示しています。
妊婦(付加量)
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年齢 | 目標量(g) | |
男性 | 女性 | |
1~2歳 | 3.0未満 | 3.5未満 |
3~5歳 | 4.0未満 | 4.5未満 |
6~7歳 | 5.0未満 | 5.5未満 |
8~9歳 | 5.5未満 | 6.0未満 |
10~11歳 | 6.5未満 | 7.0未満 |
12歳以上 | 8.0未満 | 7.0未満 |
授乳婦(付加量) | - |
ナトリウムの不足
ナトリウムが不足することはほとんどありませんが、大量の汗をかいたり、下痢や嘔吐が続いたり、副腎機能の低下といった症状がある時は、体内のナトリウムが失われ、倦怠感や食欲不振、けいれんや筋肉痛などが起こることがあります。
ナトリウムの過剰摂取
摂取量が多いと尿などから排出されるため、本来、過剰症にはなりません。
しかし、ナトリウムの過剰摂取が続くと、細胞内外のミネラルバランスが崩れ、むくみが生じたり、高血圧や動脈硬化の原因にもなります。
また、胃の中のナトリウムの濃度が高まると、粘膜がダメージを受け、胃潰瘍になったり、胃がんのリスクが高まるといわれています。