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茶花エキス・桑の葉エキス・キトサンによる食後血糖値と食後血中中性脂肪値の上昇抑制を確認

株式会社ファンケルは、チャカサポニン類含有茶花エキスとイミノシュガー含有桑の葉エキス、キトサンの3種類を含む食品を摂取することによって、食事の糖や脂肪の分解・吸収を抑制し、食後血糖値と食後血中中性脂肪値の上昇が抑えられることを臨床試験で確認しましたのでお知らせします。

なお本研究成果は、「薬理と治療」(Vol.47, No. 1, 2019)に論文として掲載されており、2020年6月には「第20回日本抗加齢医学会総会(於:朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター)」にて発表します。

<研究結果>
【方法】
本研究では、食後血糖値 (以下、試験1)と、食後血中中性脂肪値(以下、試験2)に関する二つの単回摂取試験を行いました。いずれの試験でも、医師が試験参加に問題がないと判断した20歳以上65歳未満の健康な方に参加いただき(試験1=40名;試験2=50名)、各試験の参加者を茶花エキス、桑の葉エキス、キトサンを含む食品を摂取する群(以下、被験食品群)と、茶花エキス、桑の葉エキス、キトサンを含まない食品を摂取する群(以下、プラセボ群)の2群に無作為に分けました。試験1ではパックご飯を食べた後の血糖値を評価し、試験2では脂肪を添加したコーンスープを食べた後の血中中性脂肪値を評価しました。本研究は公正に実施するため、先入観や意図的な操作ができない二重盲検法(1)で実施しました。

【結果】
試験1では、試験の所定スケジュールを完了した40名の食後血糖値を調べたところ、被験食品群の方がプラセボ群よりも食後血糖値の変化量のAUC(2)が小さいことを確認しました(図1)。

また、試験2では試験の所定スケジュールを完了した48名の食後血中中性脂肪値を調べたところ、被験食品群の方がプラセボ群よりも食後血中中性脂肪値の変化量のAUCが小さいことを確認しました(図2)。これらのことから、茶花エキス・桑の葉エキス・キトサン含有食品の摂取が食事の糖や脂肪の分解・吸収を抑制して、食後血糖値や食後血中中性脂肪値の上昇を抑えることが分かりました。

<研究背景と今後>
食後高血糖や脂質異常症(3)は、冠動脈疾患や糖尿病のリスク因子として知られています。そのため、これらの生活習慣病を予防するためには、食後の血糖値と血中中性脂肪値のコントロールが重要です。

当社では、食事の味に影響せず携帯性にも優れた、糖と脂肪の吸収を抑える機能を持つサプリメントの開発研究を以前から行っています。その過程で茶花エキス、桑の葉エキスおよびキトサンに、食事の糖や脂肪の分解・吸収抑制による食後血糖値や食後血中中性脂肪値の上昇を抑える作用があることを発見しました。

今後も、健康的な食生活に効果的な原料開発やそのメカニズムの解明といった研究を進め、生活習慣病予防やダイエットのサポートなど、より良い製品開発に取り組んでまいります。

【用語説明】
(1)二重盲検法:
評価する試験食品について、どの食品を摂取しているのかを試験に関係するすべての人(医師、解析担当、被験者など)に対して分からない状態にする方法。

(2)AUC(Area Under the Curve):
ある一定時間の血中濃度の変化を見る指標。今回の試験では、値が小さいほど血糖値および血中中性脂肪値の上昇が抑えられていることを意味します。

(3)脂質異常症:
血液中の中性脂肪や悪玉コレステロールが基準より高い、または善玉コレステロールが基準より低い状態のことをいいます。以前は高脂血症と呼ばれていました。