【意外と知らない“蒲鉾”のすべて】蒲鉾の由来と歴史、栄養、簡単アレンジメニュー、飾り切り…
“蒲鉾”と聞くと、正月のおせち料理が思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。
蒲鉾は正月だけでなく、1年中店頭に並んでいる、とても身近な食品です。しかし、あらためて考えてみると、実は蒲鉾について知らないこと、まだまだありませんか?
紀文では、首都圏在住で魚肉練り製品の購入経験がある20代から60代以上の男女1,110人を対象に、蒲鉾に関する調査を実施。
今回はその調査結果と共に、歴史や栄養など様々な角度から蒲鉾の魅力について、ご紹介します。
知っておきたい、蒲鉾の由来と歴史
なぜ”蒲鉾“というの?
蒲鉾は、最初は竹に刺して焼いたちくわのような姿をしていましたが、室町時代には板にすり身を付けて焼く“板付き蒲鉾”の形状になりました。江戸時代後期になると焼かずに蒸す方法が普及し、関東では蒸し蒲鉾が主流となったそうです。
“蒲鉾”という名は、最初の竹に刺して焼いていた姿が植物の蒲の穂に似ていたことから”がまのほ“と呼ばれ、やがて”かまぼこ“になったと言われています。
蒲鉾の由来となった植物「蒲の穂」
蒲鉾はいつからあるの?
平安時代に発行された古文書『類聚雑要抄(るいじゅうぞうようしょう)』によれば、永久3年(1115年)7月21日、関白右大臣藤原忠実が三条に移転したときの祝賀料理献立の中に、“蒲鉾”の記述があります。
このことから、平安時代後期にはすでに蒲鉾が貴族階級の祝賀料理に用いられていたと考えられます。
蒲鉾の由来と歴史を学んだところで、早速調査データを見てみましょう!
蒲鉾を食べる食シーン、普段と正月がほぼ同数で2トップに
どんな時に蒲鉾を食べるか聞いてみると、6割以上の方が「正月のおせち料理として」「普段の食事の一品として」と回答(表1)。しかもその差はほんの僅か。意外と皆さん、蒲鉾は普段品という感覚をお持ちでした。
年代別で見ると、20代と30代の方は普段の食事として食べるイメージが強いようです(表2)。
紅と白の蒲鉾、1本だけ買うなら?年代が上がるにつれ白派が増加
あなたは蒲鉾を1本だけ買うとしたら紅と白のどちらを購入しますか?
調査の結果は全体ではほぼ半々。しかし年代別では20代は紅派が、60代以上は白派がそれぞれ6割以上を占め、年代と比例して白派率があがることが判明!
蒲鉾を彩りの食材として使う、あるいは蒲鉾そのものを楽しむなど、意識の違いがあるのかもしれません。
<蒲鉾・マメ知識その1> 紅白の意味、知ってる?
おせち料理では、紅白の蒲鉾を揃えることが良いとされていますが、それはなぜかご存じでしょうか。実は、蒲鉾はその形から「日の出」を表し、紅は“めでたさ”と“慶び”を、白は“神聖”をそれぞれ意味しています。新年の始まりには、紅白の蒲鉾を揃えてはいかがでしょう。
続いて、栄養面から見た蒲鉾の魅力をご紹介します。