お米は『ごみゼロエミッション』を実現してます!

「お米からごみは出ません!」
いつもわたしがお客さんや子ども達に訴えていることです。
「ごみが出ない」ということは資源を無駄にしない、CO2を排出しない…。だけではありません。
「いかに日本人が古くからお米とともに歩んできたか」の証なのです。

例えば…。
周りのもので、再利用されるものとしてよく知られているのは「」です。「糠」は日本人のソウルフードでもある糠漬けには欠かせません。
しかし、それ以外の使用方法もあります。例えば「こめ油」は「糠」から抽出されます。また食用だけではなくインク・化粧品・石鹸等々にも活用されているのです!

更に…最近ではエステ業界でも活用されています。「酵素風呂」といって砂風呂のような蒸し風呂ですが、これは「糠」と木くずを混ぜて発酵させているのです!
お米を生産する現場では、稲刈り時に「わら」と「籾殻」が排出されます。これらは稲刈り後に田んぼに撒けばそのまま土に還ります。

しかし…それ以外にも「わら」はカツオのたたきや、園芸で使う敷きわら、神社で使うしめ縄、大相撲の土俵で使う俵…などに使われます。
「籾殻」は柔らかいものを運ぶ際に木箱や段ボールに詰めて緩衝材として使われますし、最近では籾殻燻炭といった燃料が作られています。

そもそも…刈り取ったお米がすべて玄米として出荷されるわけではありません。
お米は農産物なので、穂に稔った籾の大きさや品質は実はばらばら。小さいお米や実が詰まっていないお米、病気になってしまったお米など様々です。こういった「規格外なお米」は…米菓やお酒の原料になるのです。

そのようにして整えられた「きれいな玄米」ですが、米屋で精米する際には糠以外のものも出てきます。
精米過程で割れてしまったお米や黒や茶色の斑点がついたお米等の着色粒です。これらは…小池精米店では実はスズメのエサとして販売中!原宿には弊社以外米屋がありませんから。愛鳥家の皆さんからの予約が引けも切りません。

いかがでしたでしょうか?
お米からはゴミが出る余地がほとんど無いのです。お米との付き合いが古いからこそ、日本人はお米を100%活用できる方法を、自然と生み出しているのです。
そう、もし出るとしたら唯一「食べ残し」くらいなのです。この「食べ残し」が無ければお米はごみゼロエミッションを達成できるのです。
是非とも周囲の方々に吹聴してみてください。

ライター:小池 理雄